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頭痛外来

片頭痛や緊張型頭痛は生命には関わらないものの、我慢して仕事をしないといけない、頭痛が起こるかもと思うと憂うつ、効率が落ちるなど生活の影響が大きいこともあります。頭痛はくも膜下出血や髄膜炎など重篤な疾患が隠れていることもあるため、全身を診ることができる脳神経内科で、どこの病気であるかを見極めることが大切です。当院では脳神経内科専門医が診療にあたり、頭痛にお悩みの方々に対し、的確な診断と適切な治療を提供することを目標に診療を行っております。

 

受診の流れ

1. 予約・受診

ご受診をご希望の方は、なるべく事前にお電話またはオンラインでの予約をお願いいたします。
当日の受診も可能ですが、待ち時間が発生することがあります。

 

2. 受付・問診

ご来院いただきましたら、受付にてお名前と予約時間をお伝え頂き、問診票をご記入いただきます。
まず看護師が頭痛の状態や症状、パターン、既往歴、治療歴について詳しくお伺いします。

 

3. 診察

問診内容や問診票を元に、詳しい診察を行います。経過や使用されている薬剤の確認、神経学的診察を行い、必要な検査の選定を行います。
頭痛の詳細な診断や危険な頭痛の除外を行います。

 

4. 検査・検査結果の説明

必要に応じて、血液検査や画像検査(頭部MRI必要時は連携医療機関の予約をお取りします)などの追加検査を行います。その後、検査結果をもとに詳しく説明し、治療方針をご提案いたします。

 

5. 治療

治療方針に基づき、適切な治療を行います。薬物療法やの他、生活習慣の見直しやストレス管理のアドバイスも行っております。

 

6. フォローアップ

治療後も定期的なフォローアップを行い、経過や効果の確認をさせていただきます。お身体の変化や新たな症状がある場合は、遠慮なくお知らせください。

 

慢性頭痛の種類

片頭痛

「ズキズキ」と表現されることが多く、片頭痛の名前の通り片側が多いですが、両側に出ることもまれではありません。原因は完全には明らかにされていませんが、遺伝的要因や脳神経系の異常な活動、血管の拡張や収縮などが関与していると考えられています。特に10~50歳の女性に多くみられ、頭痛外来で診断されることが最も多い頭痛です。通常は数時間程度で頭痛が強くなり、数日続くことがあります。比較的強いことが多く、吐き気や嘔吐、光や音に対する過敏、階段の昇り降りで悪化することが多くなり、視界にギザギザした光の輪が現れる閃輝暗点がみられることがあります。治療には、薬物療法、生活スタイルの変更、ストレス管理などを患者様毎に一緒に考えていきます。最近片頭痛の予防薬のうち、新薬が使えるようになり注目を浴びています。当院ではエムガルティ®、アジョビ®、アイモビーグ®の3剤を使用できます。

 

緊張型頭痛

「締め付けられる」と表現されることが多く、身体的・精神的なストレスやうつむきがちな姿勢、眼精疲労、睡眠不足などによって頭部や頸部の筋肉緊張によって引き起こされます。心理的な要因も関与していると考えられており、不安やうつ症状が緊張型頭痛の発症や悪化に関与することがあります。病気をもっている割合は20%と頭痛の中で持っとも多く、ストレスの多い20-30代にみられ、女性がやや多いとされています。治療には、安静やリラクゼーション法、ストレス管理、適切な姿勢などを行う他、鎮痛剤を使用することもあります。ストレスの関与も大きいため、総合的に治療することも重要です。

 

三叉神経・自律神経性頭痛

「三叉神経」が走行している片方の目の奥や目の周りの痛みと。「自律神経」が関与している涙や鼻水などの症状が同時に起こることを特徴とした頭痛の総称で、「群発頭痛」「発作性片側頭痛」「短時間持続性片側神経痛様頭痛発作」「持続性片側頭痛」に分けられています。4つとも頻度の少ない疾患ですが、中では群発頭痛が最も多く、病気をもっている割合は0.007~0.009%程度とされています。20~40代の男性に多く、頭痛の発作が連続しておこる群発期に入ると1~2ヶ月の間、数十分から数時間の頭痛が毎日起こります。治要は薬物療法や酸素吸入などを行います。

 

薬物乱用頭痛

緊張型頭痛、片頭痛の次に多い頭痛です。元々は緊張型頭痛、片頭痛、緊張型頭痛+片頭痛の混合型が改善しないため、市販の頭痛薬(特にカフェインを含むものや複数の種類が混合された薬品)を常用していると、頭痛が逆に起こり安くなり、ちょっとした刺激で強い痛みを感じるようになります。鎮痛薬を月に10日以上飲む、頭痛が出そうだから早めに飲むといった方は薬物乱用頭痛に陥っていることがあります。一度薬物乱用頭痛になってしまうと頭痛を主に診療している診療科でないとなかなか抜け出せませんので、早めに受診をお勧めします。治療は原因薬物の減量を行いますが、急に減量すると強い頭痛が起こってしまうため、元となった頭痛の予防療法などを組み合わせます。

よくある質問

Q.たかが頭痛で病院を受診する必要がありますか?

A.たかが頭痛で・・・と疑問に思う人もいるかもしれません。頭痛は軽いものから重篤な病気のサインである場合もあります。微小なくも膜下出血、脳動脈解離、脳腫瘍などの手術が必要な病気がみつかることがあります。脳神経外科や脳神経内科などの専門医を受診することをお勧めします。

 

Q.市販薬を飲んで頭痛が治まれば受診の必要はありませんか?

A.市販の痛み止めには添加物カフェインが含まれていることがあり、薬物乱用頭痛を引き起こすことがあります。頭痛を正しく診断し、必要な薬剤を必要な量を内服することが重要です。市販薬でも長時間または大量に飲むと肝機能障害や腎機能障害を引き起こすことがあります。ご自身の健康や生活を守るためにも病院を受診することをおすすめします

 

Q.どんな頭痛で頭痛外来を受診した方がよいですか

A.頭痛が頻繁に繰り返しあり、日常生活や仕事に影響がある。市販を含め頭痛薬を飲んでも効果がない(月に10回以上頭痛薬を飲む)。がんや免疫を抑える病気や治療、精神の病気などがある。このような場合、頭痛外来を受診することをお勧めします。日常生活への影響度については当院では問診票などを用いて、影響度を数値化しています。

 

Q.日常生活への影響度はどのように判定しますか?

A.HIT-6は Headache Impact Testの略で、 1.疼痛、 2.日常役割機能、 3.社会的役割機能、 4.活力/披露、 5. 認知機能、 6.精神的苦痛の6つの質問に答える簡便な質問紙法です。

HIT-6

  1. 頭が痛いとき、 ひどい痛みが出るのはどれくらいの頻度ですか?
  2. 頭痛のせいで、 日常生活に支障が出ることがありますか?(例えば、 家事、 仕事、 学校生活、 人付き合いなど)
  3. 頭が痛いとき、 横になりたくなることがありますか?
  4. この4週間に、 頭痛のせいで疲れてしまって、 仕事やいつもの活動ができないことがありましたか?
  5. この4週間に、 頭痛のせいで、 うんざりしたりいらいらしたりしたことがありましたか?
  6. この4週間に、 頭痛のせいで、 仕事や日常生活の場で集中できないことがありましたか?

Headache Impact Test-6 (HIT-6) scores for migraine patients: Their relation to disability as measured from a headache diary. J Clin Neurol. 2008 ;4:158-63.

まったくない(6点)、 めったにない(8点)、 ときどきある(10点)、 よくある(11点)、 常にある(13点)の合計36〜78点で評価し、50点以上で受診をお勧めします。

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Q.頭痛を予防するためにできることはありますか?

A.まず、適切な睡眠をとることが重要です。睡眠不足や睡眠のとりすぎは頭痛の原因となることがありますので生活のリズムを整えましょう。また、ストレスも頭痛を引き起こす要因の一つですので、できる限りリラックスする時間を設けましょう。さらに、適度な運動やバランスの取れた食事も頭痛の予防に効果的です。片頭痛ではアルコール摂取、チョコレートやワイン、チーズなどで悪化する場合があります。運動は首や肩のストレッチを1日に3~5回、1回2分ずつ行うことがおすすめです。スマホの見過ぎ、パソコンを同じ姿勢で長時間作業することは避け、休憩をはさみながら作業をしてください。

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