院長ブログ:どうする?コロナワクチン2024
新型コロナ、まだまだ油断大敵!最近の感染動向
新型コロナウイルス感染症の状況は、感染者数が緩やかに減少傾向にあるものの、依然として一定数の新規感染者が報告されています。主流の変異株はKP.3系統を含むJN.1系統とその亜系統、およびXDQ.1系統となっています。特に高齢者や基礎疾患のある方々の間で重症化のリスクが依然として高い状況です。昨年は12月頃から増加がみられ、季節性インフルエンザとの同時流行も懸念されており、医療機関への負荷が高まる可能性も指摘されています。このような状況下で、私たち一人一人が感染予防対策を継続することはもちろん、ワクチン接種についても真剣に考える必要があります。
進化するワクチン、各社の新型コロナウイルスワクチンを紹介
2024年度の新型コロナワクチンは、これまでのものから更に進化を遂げています。主に以下の5種類のワクチンが日本で使用できます。
- ファイザー社のmRNAワクチン「コミナティ」
- モデルナ社のmRNAワクチン「スパイクバックス」
- 第一三共社のmRNAワクチン「ダイチロナ」
- 武田薬品工業社(ノババックス)の組み替えたんぱく質ワクチン「ヌバキソビッド」
- Meiji Seikaファルマ社の次世代型mRNAワクチン「コスタイベ」
これらのワクチンは、最新の変異株(JN.1系統)に対応するよう設計されており、より効果的な予防が期待できます。
当院で実施する新型コロナウイルスワクチンは?
今年度は当院は以下のワクチンを使用いたします。
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患者様からのご意見も参考に、これまで施行してきて安心できるという意見の多いファイザー社の「コミナティ」と、日本製ワクチンで効果も同等であることが判明している第一三共社「ダイチロナ」をご用意しております。
こんな方にはぜひ接種をお勧めします!具体的な対象者
新型コロナワクチンの接種は、以下のような方々に特にお勧めします。
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特に、高齢者の方は新型コロナウイルスによる重症化リスクが高いため、積極的な接種をお勧めします。また、基礎疾患のある方も、持病の悪化を防ぐためにもワクチン接種を検討してください。妊婦さんについては、妊娠中の感染が重症化のリスクを高めるため、接種をお勧めしています。ただし、個々の状況に応じて、かかりつけの産婦人科医とよく相談の上、判断してください。
接種のタイミングはいつがベスト?季節性と助成を考慮した戦略
新型コロナウイルスの感染拡大は、これまでの感染状況を振り返ると冬季に感染者が増加する傾向が強くなっています。また、コロナワクチンの高齢者の方は3月31日まで助成が受けられます(インフルエンザと期間が異なるのでご注意ください)。そのため、ワクチン接種のタイミングを考える際は、以下のようなタイミングでの接種がお勧めです。
- 秋季(9月〜11月):冬の感染拡大期に備えて、この時期に接種するのが理想的です。体内の抗体価が最も高くなるのは接種後2〜4週間程度とされているため、年末年始の人の移動が活発になる時期に備えることができます。
- 冬季(12月〜3月):既に感染拡大期に入っている可能性がありますが、この時期の接種でも十分な効果が期待できます。特に、まだ接種していない方や、高リスク群の方は、できるだけ早めの接種をお勧めします。
なお、前回の接種から一定期間(メーカーによって異なりますが、概ね3〜6ヶ月以上)空けることが推奨されています。ご自身の最後の接種時期を確認し、適切なタイミングで次の接種を受けるようにしましょう。
まとめ:2024年のコロナ対策、ワクチン接種を賢く活用しよう
2024年も新型コロナウイルスは感染力の強い新たな変異株の出現や、季節性インフルエンザとの同時流行など、取り巻く状況は刻々と変化しています。このような中で、ワクチン接種は依然として重要な感染対策の一つです。特に高齢者や基礎疾患のある方、医療従事者などのハイリスク群の方々には、積極的な接種をお勧めします。65歳以上の方は3月31日まで助成制度が設けられています。2024年も、正しい知識と適切な対策で、新型コロナウイルスから自分自身と大切な人々を守りましょう。皆様のご健康とご多幸を心よりお祈りいたします。