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院長ブログ「パーキンソン病」

[2023.07.24]

皆様、おはようございます。

久々の投稿となってしまい、申し訳ありませんm(_ _)m

うめもとクリニックは皆様ご存知の通り?!
脳神経内科診療を専門のひとつとしており、
頭痛・めまい・しびれや脳卒中後遺症・パーキンソン病・認知症等の、
脳神経疾患に対応しております。

診療に必要な頭部画像検査を近隣の病院様にご依頼したり、
(皆様、急なお願いにも関わらず
 いつも迅速にご対応頂きまして
 本当にありがとうございます!)
基幹病院や開業医の先生方からご紹介を頂いたりと、
関係機関の皆様と連携しながら診療を行っております。

今日は最近ご紹介、お問い合わせが増えております、
パーキンソン病についてお話させて頂きます。

 パーキンソン病について

脳や末梢神経に異常な蛋白質が蓄積しておこる
慢性的な神経変性疾患です。
世界的にみても一般的な神経変性疾患で、
特に60歳以上の高齢者に多く見られますが、
若年性パーキンソン病と呼ばれる
30歳から50歳未満で発症する方もいます。
脳の黒質という部分から産生される
運動制御に関与するドーパミンという
神経伝達物質が低下することで
運動症状が引き起こされると考えられています。

パーキンソン病の主な症状は、震え(振戦)、
筋肉のこわばり(固縮)、動きが鈍い(寡動)、
そして姿勢やバランスの問題です。
これらの症状は通常、片側から始まり、
徐々に両側に広がっていきます。
他にも、運動症状に先駆けて
嗅覚異常、便秘、うつ症状、排尿障害、立ちくらみ、
悪夢を見たり寝言を口にしたりする
レム睡眠行動異常がみられることがあります。

 

パーキンソン病の薬物療法とリハビリテーション

薬物療法は、パーキンソン病の症状を軽減するために使用されています。
特にレボドパと呼ばれる薬は、ドーパミンを補う効果があります。
その他にも多くのお薬が開発されており、
患者様の症状や希望をお伺いしながら組み合わせています。
薬物療法だけの治療は困難になることがあるため、
多くの患者様にリハビリテーションが必要になります。
パーキンソン病のリハビリテーションでは、
運動療法が重要な役割を果たします。
これには、運動能力を向上させるための
筋力増強訓練やバランス訓練が含まれます。
具体的な方法としては、ウォーキング、ストレッチング、
筋力トレーニングなどが挙げられます。
また、姿勢訓練や歩行訓練も重要な要素で、
正しい姿勢を保つためのフィードバック法や
姿勢に関与する筋の筋力強化が行われます。
歩行訓練では、安定した歩行を目指すために
バランスや歩行パターンの改善を行います。
日常生活動作の訓練も重要で、
食事や入浴、着替え等も
ちょっとした工夫で動作が行いやすくなります。

当院では外来での薬物療法と、
在宅での訪問リハビリテーションを提供しており、
ご自宅で生活されるパーキンソン病患者様の
生活の質を向上させることを目標に
医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士がチームで
最適なリハビリテーションプログラムを立てています。

 

パーキンソン病の治療において当院が大切にしていること

パーキンソン病の患者様の多くは、
今の症状や困り事を分かって欲しいと思っておられます。
しかしパーキンソン病の症状は、
大多数の方が経験したことがある腹痛や頭痛等の痛みと違って、
想像することが難しいのも実情です。
パーキンソン病の診察では、
患者様の身体で起こっている病態を推測しながら、
これまでの診療経験、今行っている治療等、
色々な想像力を働かせる必要があります。
脳神経内科医は診察で手を動かしながらも、
頭の中はフル回転しています(笑)
また、多くの患者様は
発症する前の状態に戻りたいと感じておられます。
しかしお薬が増えすぎると副反応が多くなったり
将来的に不都合な症状がでてくるリスクがあがったりします。
患者様のご希望を聞いて共感しながらも、
一方で脳神経内科医として
その時にちょうどいいと思う治療を提案し、
患者様、ご家族様と二人三脚で個別の治療目標を設定しています。


うめもとクリニックはひとりひとりの患者様の
症状、環境、時期によって異なる「最善の医療とケアを」今後も追求して参ります。

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