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院長ブログ:マイコプラズマ感染症が更に増加中!長引く咳にご注意を

[2024.11.21]

前回のブログでマイコプラズマ肺炎の増加傾向についてお伝えしましたが、その後も増加を続けており、当クリニックにも学校や職場で感染された患者様いらっしゃっています。今回はマイコプラズマ感染症の最新の状況と、より詳しい対策についてお話しさせていただきます。



愛媛県の感染状況について

現在の流行は2016年以来の大規模なものとなっています。愛媛県内では、特に松山市を中心として感染の広がりが確認されています。四国中央保健所、八幡浜保健所、宇和島保健所管内からの報告が続いており、地域全体で警戒が必要な状況となっています。最新データによると、定点当たりの報告数が前回の報告時から約30%増加しており、特に学校や職場での集団感染事例が目立っています。

 

症状の特徴と見分け方

マイコプラズマ肺炎の特徴として、2週間から3週間という比較的長い潜伏期間があり、その後に症状が現れます。発熱や全身倦怠感、頭痛などの初期症状が現れ、その3~5日後から特徴的な乾いた咳が始まります。
マイコプラズマ感染症の特徴的な症状は、以下の通りです。

・持続する乾いた咳(特に夜間に悪化)
・37~38度台の発熱が1週間以上続く
・のどの痛みや倦怠感
・頭痛や筋肉痛

これらの症状は一般的な風邪やインフルエンザと似ていますが、症状の持続期間が比較的長いのが特徴です。

 

診断と検査について

当クリニックでは、以下の検査を実施しています。

・迅速抗原検査(15分で結果が判明します)
・血液検査(炎症反応の確認)
・必要に応じて胸部レントゲン検査

特に最近は新型コロナウイルス・インフルエンザとの同時検査も行っており、正確な診断に努めています。

 

治療方法

治療については、マクロライド系抗生物質を中心とした治療を行います。近年、マクロライド系抗菌薬への耐性株の増加が報告されており、治療において重要な課題となっています。成人ではテトラサイクリン系やキノロン系抗菌薬、小児ではミノサイクリンなど、代替となる治療選択肢が検討されています。症状に応じて以下の対応を行っています。
・咳症状の緩和薬
・解熱鎮痛剤
・必要に応じた点滴治療


予防と日常生活での注意点

感染拡大を防ぐためには、咳エチケットの徹底と予防が重要です。特に学校や職場などの集団生活の場では、症状がある場合の早期受診と、マスク着用による感染予防が推奨されています。感染予防の基本は以下の通りです。
・マスクの着用(特に咳症状がある場合)
・こまめな手洗い・うがい
・適切な換気
・十分な休息と栄養摂取


当クリニックの対応について

発熱外来は通常診療と分けて実施しており、電話予約制で対応しています。マイコプラズマ感染症が疑われる場合は、まずお電話でご相談ください。


まとめ

発熱や咳が長引く場合や悪化する場合は、早めの受診をお勧めします。ご心配な方はお気軽にご相談ください。

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