メニュー

院長ブログ:塗る目薬、知ってますか?アレジオン眼瞼クリームの効果と使い方

[2025.02.20]

皆様、こんにちは。最近、アレジオン眼瞼クリームがTVなどで注目されており、ご通院中の患者様からのご質問を頂くことが多くなっております。今回は新しいアレルギー性結膜炎の治療薬アレジオン眼瞼クリームをご紹介致します。

 

2024年5月に発売された参天製薬の「アレジオン眼瞼クリーム0.5%」は、世界初の塗布型抗アレルギー剤で、従来の点眼薬と異なり、1日1回まぶたに塗るだけで24時間効果が持続します。臨床試験ではプラセボ対照試験で有効性が確認され、眼そう痒感スコアと結膜充血スコアの両方で改善効果が認められています。点眼が苦手な方やコンタクトレンズを使用中の方もも使いやすい特性を持ち、治療継続率の向上が期待できます。

アレルギー性結膜炎治療の新しい選択|塗るだけで24時間持続するメカニズム

アレジオン眼瞼クリームの最大の特徴は、その作用メカニズムにあります。有効成分のエピナスチン塩酸塩が眼瞼皮膚から徐々に浸透し、結膜組織で持続的に抗アレルギー作用を発揮します。濃度は従来のアレジオン点眼液の10倍に相当する0.5%含有されており、1回の塗布で24時間効果が持続することが臨床試験で確認されています。従来の点眼薬が1日2-4回の投与を必要としていたのに対し、本剤は1日1回の使用で済むため、忙しい現代人のライフスタイルに適しています。特に朝の出勤前や就寝前など、患者様が都合の良い時間帯に使用できる柔軟性が評価されています。塗布後は速やかに皮膚に浸透する処方設計がなされており、ベタつきが少ないためメイクの邪魔にならない点も女性患者様から好評です。

 

臨床データが証明する有効性|かゆみと充血の持続的改善

第III相臨床試験では、無症状期のアレルギー性結膜炎患者を対象にプラセボ対照二重盲検比較試験が実施されました。その結果、眼そう痒感スコアと結膜充血スコアの両方でプラセボ群に対する優位性が確認されています。特に24時間後の症状抑制効果が顕著で、夜間の痒み発作予防にも有効であることが示されました。長期投与試験では124例中3例に軽度の副作用(眼瞼そう痒症1.6%、眼瞼紅斑0.8%)が報告されたのみで、重篤な副作用は認められていません。実際の臨床現場では、花粉症シーズンの2週間前からの予防的使用が推奨されています。

 

経済的負担の比較|点眼薬とのコストバランス

薬価基準によると、アレジオン眼瞼クリーム0.5%の薬価は1gあたり1686.7円となっています。1回の使用量が片目30mg(両目で60mg)であるため、1本2g入りで約33回分(約1ヶ月分)に相当します。3割負担の患者様にアレジオン眼瞼クリーム2g/1本が処方された場合、ご負担金額は1012.02円です。同様に3割負担の患者様にアレジオンLX点眼を月に1本使用する場合、ご負担金額は758.6円になります。

 

こんな方にお勧め|点眼が苦手な方やコンタクトレンズを使用中の方も

アレジオン眼瞼クリームの適応年齢は12歳以上が推奨されています。点眼動作が難しい要介護高齢者や、コンタクトレンズを使用中の方にも有用です。コンタクトを使用中の場合、装用前の塗布でレンズの汚れを気にせず使用でき、就寝前のケアとしても適しています。従来点眼薬で「しみる」「まばたきで流れ出る」などの不満を感じていた方の92%が、クリーム使用後「不快感がない」と回答しています。

 

正しい使用方法と注意点|最大効果を得るためのポイント

効果的な使用法として、清潔な手指で上下のまぶたに1.3cm程度(人差し指第一関節の半分)のクリームを均等に伸ばします。理想的なタイミングは入浴後の皮膚が柔らかくなった状態で、就寝前の使用が推奨されています。他の眼軟膏と併用する場合は、最後に塗布するのが原則です。塗布後1時間程度は入浴や洗顔を避け、目に入った場合は流水で洗い流してください。使用開始後3日目から最大効果が現れるため、花粉飛散期の2週間前からの開始が理想的です。また、既存の点眼薬との併用については医師の指示で行いましょう。

 

まとめ|アレルギー治療の新たな選択肢として

アレジオン眼瞼クリームは、1日1回の簡単な使用で持続的な効果が得られ、現代の多様なニーズに応える治療オプションと言えます。うめもとクリニックでは、患者様一人ひとりの生活スタイルと症状に合わせた最適な治療法を提案しております。お気軽にご相談ください。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME